投稿

数学論文投稿 (電子情報通信学会 10回目の拒絶)

電子情報通信学会の基礎境界ソサエティが発行する英論文誌、Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences への 10回目の投稿も拒絶されました。受け付け拒否であり、査読に回してもらえないという悲しい結果です。 論文受け付けを拒否する理由は、私の投稿が編集委員会が要求する条件を満足しないためだとの指摘です。最初の拒否理由は、回答の要約を書いていないというものだ。回答の要約を要求する学会誌を聞いたことがありません。回答要約を提出したところ、次の拒否理由として、専門家に読んでもらって、共著者にするか謝辞にかけとの指示を満たしていないことをあげた。私は、2人の専門家に読んでもらったと書いていた。論文委員会は、その結果が改訂論文原稿のどこに反映されてかが判明できないこと、実名が上がっていないことを理由にあげた。2人の意見とも、大したことではなかった。1人(匿名:Elsevier の論文誌、Functional Analysis のEditor)、は主に英語の使い方を直してくれた。1人は参考文献に上げている著者(だから実名はわかる)であり、フーリエ逆変換も最初から広義積分で定義するのが良いとの指摘であった。このことは、今回の回答書に書いてあった。それにしても、専門家に一度読んでもらえとは、投稿者を馬鹿にしている。査読者がバリバリの専門家であり、私は彼らの意見・指摘に応えている。反論もしている。学問のまっとうな討論を続けてきた。   編集委員会とのやりとり と投稿に添えた 著者の回答 をGoogle Drive に上げています。興味がある方はクリックして見てください。このやりとりの中で、この論文誌への投稿はこれで最後にするので査読へ回してくれと頼んでいたので、この約束を守ることにする(査読には回してくれなかったけれども)。電子情報通信学会の通信ソサエティの英語論文誌に投稿するつもりで、知人に原稿を読んでもらっているところです。

会長からのあいさつ

 今年度の日の里1丁目自治町内会の会長を務めることになりました。 就任の挨拶 を書いてみました。  

卑弥呼と倭の五王

 下記に入ってください。 卑弥呼と倭の五王   https://drive.google.com/file/d/1ucnHwkhQNW7Epeo5eQmxr8bElheBXsMF/view?usp=sharing

新聞小説「人よ、花よ、」(今村翔吾)

  4 月になって朝刊を開く楽しみ が 減った。連載小説 が終わっ たからである。読み 始め た のは、 連載途中から では あるが、早い 回 のこと だろ う。 南北朝時代の南朝 における 楠木党にまつわる歴史小説である。主人 公は、楠木 正成の 子である 正行だ。中世の日本史を勉強した ことが なかっ た ので、特に、北朝と南朝 のどちらが 天皇 家として 正統 で あるかを含めて、 興味が あった 。 人物描写 が 上手いので 、著者の 今村 翔 吾が気になっていた。 これまで、 知ら なかった 名前 である 。 途中で新聞 と TV で ニュース になって、顔 も 見る こと できた。そこでは、佐賀 ( 駅 ? ) にある、本屋 が 閉じる こと になったのを 受 けて、 今村 が 経営に 乗り出すことが紹介された。彼は 他にももう 1 店舗の本屋 を 営ん で いるそうだ。 「 今村」 姓は佐賀に多い と 聞く 。 著者 の 経歴はたいへん面白い 。どうり で 、話の展開の仕方 がうまいはず だ 。 北方 謙三 に、 小説を書く よう にすすめられ たとある。 北方謙三の文章に も 似ていると思う。   著者は、歴史小説家 としての 司馬遼太郎を模範 として目指して いるよう だ 。司馬遼太郎の歴史小説へ の 批判、疑問を呈する 人々 ( 私も そうだ ) のことに言及 し つつ も 、 司馬 遼太郎 を高く評価している。   私としては、 司馬 が 歴史を 話題 とした 小説 を書く とき 、 事実を確認する努力を十分せず に、あるいは、自分が感じたように、小説に書いてしまって いるように思う。この点 で は、 松本 清張の「 小説 帝銀事件 」の 書きぶり とは 大きく異なっ ている。 清張 はこの本を、 ノンフィクションとしたいのに 、 GHQ がらみの証拠の裏を取れないので、 涙をのんで「小説 」とした こと は 、 NHK の番組 で 観 た。   ここで脱線 して、 下山事件についての別の NHK 番組 について書く。 当時 の国鉄総裁である下山 が 汽車にひかれた状態で発見された。自殺か 他殺 か、 他殺 と し たら 唯 がやった か。 清張も この 事件 について「 黒い 霧 」とし

言語の本質 -ことばはどう生まれ、進化したのか -   (今井むつみ、秋田喜美、中公新書)

  書評につられて買った。「本質」という単語が使われているのも気になったからである。著者の今井 ( 慶応大環境情報学部教授 )  は、認知科学、言語心理学、発達心理学、秋田  ( 名大人文学研究科准教授 ) は、認知・心理言語学が専門である。この本は、認知科学での未解決の大きな問題である記号接地問題   (Symbol grounding problem) を解決したというふれ込みである。   記号接地問題とは何であろうか。   例えば、メロンということばが何を対象としているかを知っているとする。ここで、知っているとは、見て、さわって、食べた身体体験を前提としている。この体験なしに、単にメロンは、丸く、実が甘くてうまい果物   であると、ことば ( 記号 ) で定義したところで、本当に知っているとは言えない。定義に当てはまる同じような果物があるかも知れないからであるし、メロンの本質をすべて定義するのは困難であるからだ。   記号接地問題は人工知能 (AI: artificial intelligence) でも問題   となっているそうだ。 AI には身体的体験を学習する機能が備っていないので、メロンという記号 ( ことば ) を他の記号によって、定義するのみである。辞書がそうである。時には写真やイラストも用いて説明しているものの、身体的体験が伴わないので、本当に知っている ( ことばの意味するほとんどすべてを理解 ) とは言えないのではないか。何かについて知っている ( 理解 ) と言う人でも、質問をつきつけられると答えにつまることが多い。頭の中の理解が地に足が着いていないとこうなる。 AI は記号操作のみを行うであるから、自分の出した結果が、嘘か本当かを自分で判断できないことが弱点である。   記号接地問題の例が示されている。分数の理解として、 1/2 と 1/3  ではどちらが大きいかという問題について、小学 5 年生で正解率は 49.7%  であった。同様に 0.5 と 1/3  については、正解率は 42.3% である。中学生に不等式      ( 1)      99 /100 <100 <101/100       (2)     99 /100 <10

太陽熱温水器の増設

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最初の製作についてはプログに書いた 。この時に、ビニールパイプの体積の計算において、半経の代わりに直径を代入して設計したために、容量が 1/4 に   なる失敗をした。容量不足を解消するために、木枠の立方体を作り内側にビニールハウス用のビニールシートを敷いた子供プール様の温水器を、昨年の夏に作り足した。   水面に黒色   のビニールシート浮かべて太陽熱を捉えるようにした。   夏場にはそこそこの温度が得られたものの、冬に近づくにつれて、思ったより水温が上らなくなった。その原因の 1 つは、   構造上の制約で、水面を水平にしなければならず、冬の太陽光の角度が低いために、太陽熱収集の有効面積が下がるところにある。   今回、作り変えた装置はプール型の代わりに、プラスチック製のタンク ( 容量 70 リットル ) と、太陽熱吸収のための専用の装置を用いている。写真の右側の 2 つがそれである。左側は最初に作ったビニールパイプ製のものである。   ネットで色々調べたところ、真空ガラス管ヒートパイプ方式の太陽熱温水器がみつかった。銅のパイプの中に熱伝導流体を通して、パイプに接続してある黒色アルミ板が熱を吸収するしくみである。高熱の銅パイプ内の流体は上に上がり、上部にある小さな水槽の水を温める。熱を失い温度が下った流体は下に流れ、自然に徳還する。私が買ったものは (2.7 万円・中国製 ) は貯湯タンクを別に用意する必要があった。黒色プラスチックタンクがその役割を果す。   温水器とタンクの間で水を循環させるために、元々浴槽お湯を送るために使っていた 2 つの DC モータのうち、消費電力が少ない方を兼用して使っている。そのこともあって、水の通るパイプ回路が複雑になって、スイッチを 5 ケ用いることになった。     黒色タンクはもともと野外シャワー用の太陽熱利用のものであるので、これ自身で集熱効果がある。そのうえに、角度を立てて使えるので、冬の太陽熱収集有効面積が広くなっている。これまでの最高の温度は、 1 月の青天の日で   ビニールパイプ製の方が 45°C であり、ガラス真空管ヒートパイプ製が 35°C であった。ガラス真空管ヒートパイプ製の性能が思ったより低かった。太陽光収集断面積が小さいせいであろう

ジョン万次郎と磯田道史

  NHK BS で放映される「英雄たちの選択」は面白いのでよく   観ている。特に毎回登場する歴史学者の   磯田道史の最後のまとめの言葉が気に入っている。今回は土佐の漁師の少年、中浜万次郎の話であった。   はえなわ漁に出ていて、嵐に合い仲間 5 人とで無人の鳥島に標着した。 5 ヶ月ほど生き伸びたのち、アメリカの捕鯨船に助けられる。これらについては、知っている人が多いだろう。     私は、ちくま少年図書館、「ひとが生まれる:五人の日本人の肖像 」 ( 鶴見俊輔 ) を読んだことがある。ここの 1 人として万次郎が書かれている。以後、番組で私が興味を持ったところをのみ書くことにする。仲間 4 人はハワイで船を降り、最年少の万次郎のみが船長に連れられ、米国へ渡る。船長は万次郎の賢さを気に入って、学校に通わせ ( 首席だった ) 、自分の姪と結婚させようともした。   捕鯨船乗りや砂金発掘で、帰国の資金も貯めたので、ハワイの仲間とともに、上海 → 流球 → 薩摩の順路で帰ってきた。     ここでの番組の標題である「選択」は、 10 年間たったのちに、日本へ帰るかそのまま米国にとどまるかというものだ。なぜこれが問題となるかは分りづらい。実は、当時の徳川幕府   は鎖国をしていたので、   一旦、海外に出た者はキリスト教の影響を恐れて処刑される危険があったそうだ。万次郎たちは薩摩で取り調べを受けたのちに、開明的な藩主の島津斉淋が米国での知識を有する万次郎を重用した。長崎奉行所で取り調べをした黒田藩の武士は、万次郎の才能を認めて、幕府海軍の創設にあたらせよと進言した。幕府は、士分として召し抱え、日米条約交渉の通訳として、勝海舟に同行させもした。しかし、条約締結の際には担当を降さ れている 。水戸藩主の松平斉昭が、万次郎が米国のスパイではないかと疑ったためであると、番組では説明された。     ここから、本論に入る。討論に今回参加した 1 人は小説家の山本一行   である。番組の山場は、この山本と磯田の 2 人の間で 2 度ある。 1 度目は、松平斉昭の評価にについてである 。 彼について、山本は優れた慧眼の持ち主であると高く評価した   。磯田はこれに反対する。松平はトップを狙って、いわゆるマウントを取り