太陽熱温水器の増設

最初の製作についてはプログに書いた。この時に、ビニールパイプの体積の計算において、半経の代わりに直径を代入して設計したために、容量が1/4 なる失敗をした。容量不足を解消するために、木枠の立方体を作り内側にビニールハウス用のビニールシートを敷いた子供プール様の温水器を、昨年の夏に作り足した。 水面に黒色 のビニールシート浮かべて太陽熱を捉えるようにした。 夏場にはそこそこの温度が得られたものの、冬に近づくにつれて、思ったより水温が上らなくなった。その原因の1つは、 構造上の制約で、水面を水平にしなければならず、冬の太陽光の角度が低いために、太陽熱収集の有効面積が下がるところにある。

 

今回、作り変えた装置はプール型の代わりに、プラスチック製のタンク(容量70リットル)と、太陽熱吸収のための専用の装置を用いている。写真の右側の2つがそれである。左側は最初に作ったビニールパイプ製のものである。 ネットで色々調べたところ、真空ガラス管ヒートパイプ方式の太陽熱温水器がみつかった。銅のパイプの中に熱伝導流体を通して、パイプに接続してある黒色アルミ板が熱を吸収するしくみである。高熱の銅パイプ内の流体は上に上がり、上部にある小さな水槽の水を温める。熱を失い温度が下った流体は下に流れ、自然に徳還する。私が買ったものは (2.7万円・中国製) は貯湯タンクを別に用意する必要があった。黒色プラスチックタンクがその役割を果す。

 

温水器とタンクの間で水を循環させるために、元々浴槽お湯を送るために使っていた2つのDCモータのうち、消費電力が少ない方を兼用して使っている。そのこともあって、水の通るパイプ回路が複雑になって、スイッチを5ケ用いることになった。 

 


黒色タンクはもともと野外シャワー用の太陽熱利用のものであるので、これ自身で集熱効果がある。そのうえに、角度を立てて使えるので、冬の太陽熱収集有効面積が広くなっている。これまでの最高の温度は、1月の青天の日で ビニールパイプ製の方が45°Cであり、ガラス真空管ヒートパイプ製が35°Cであった。ガラス真空管ヒートパイプ製の性能が思ったより低かった。太陽光収集断面積が小さいせいであろう。双方ともほぼ同じ体積であり、浴槽で必要な湯量となっている。したがって、このときは、 浴槽の湯の温度は40°Cになったはずである。2月、3月とも晴れの日が少ないので、この記録の更新はできていない。今からが楽しみである。夏には、水を入れないと熱くて入れないくらいなるのではないかと期待している。 

 追伸 太陽熱温水器の温度が低い場合にも支障はない。もとから使っている、深夜電力利用の電気温水器 が全自動になっており、浴槽の湯の温度が低い場合には、定めた温度になるまで、追いだきしてくれるからである。このとき、お湯循環ポンプ以外には電力は消費しない設計になっている。   ガラス管が真空になっているのは、黒色アルミ板が集めた太陽熱を逃がさないためである。ガラス管の背面には、ステンレス箔の反射板(鏡)を自分の考えで別個に挿入した。ガラス管の間を抜けた太陽光を捉えるためである。ステンレス箔の鏡は体操教室の壁などに使われるものであり、大きなものが手軽に自作できる。プラスチックをアルミ板で挟んだ板に、接着剤が付いたステンレス箔を貼り付けるだけである。


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