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確定申告と個人番号

久しぶりに税務署に確定申告に行った。娘の申告について行ったのである。 10 時前に着いて、長い列に驚いた。医療費控除とそれ以外の申請で、まず二手に分けられた。我々の順番は 100 番ぐらい後であった。待つこと 50 分ぐらいで、担当者( 10 数人いた)のもとに呼ばれた。若い女性で、立ったまま、 2 組の申請者を同時並行でテキパキと処理してくれた。終わったら、自分で電子申告することを知らされ、とまどった。入り口で、別れた列に合流してから、電子申告の ID とパスワードが記された IC カードを渡された。 それからがまた大変であった。電子入力方法の違いで、 3 列の一つを選ばされる。一つは、係員が 1 対 1 で応対する列であり、 2 時間待ちと告げられた。残りは、ノートパソコンを使う列と、スマホで入力する列である。これらには、係員が巡回で相談にのる。我々はパソコンの列に並んだ。順番待ちの間にあちこちを観察した。年寄りが多く、入力に悪戦苦闘している。昔は紙の申請書に担当者が記入してくれていたので、楽であった。ここでも、 1 時間ほどかかった。確定申告には、本人も含めて、世帯員全員の個人番号を入力しなければならなかった。 申告が済んでから考えた。電子申告と個人番号が究極の税捕捉手段であると。財務省が目論んでいたのは、これであった。個人カード取得が遅れており、税金の無駄使いのように新聞に書かれていたことを覚えている。税徴収の立場からすれば、このカードの取得などはどうでも良い話だ。 高額収入者が、税金を逃れなく納めてくれて、その金が、収入格差の是正に回ってくれれば、これにこしたことはない。個人番号付与によって、税捕捉率がどれほど改善したかを知りたいところである。

私と電波 電波受験界  2007年7月号

電 波受験 界   2007 年 7 月号 私と電波   電波を生涯の 仕事として 九州大学 システム情報科学研究院 教授 赤岩 芳彦   私は大学 を卒業して以来 、約 29 年 間、 電波に関わる研究開発を行ってきた。そのき っかけは 、 入社し た 会社で 、た ま た まそのような仕事を与えられた だけにすぎない。   電波に 対する興味は 、 子供の頃 には、 家にあっ た真 空管ラジ オの木の箱の裏から 、中 味を覗くとともに、立ち込 め る香りをかぐのが好きであっ た 程度である。 中学 や高校 で 、 はやって いたアマ チュア無線などに はたい した 興味を 示さなかった。た だし、理 科お よび物 理の 授業を通し て 、 電波および電気 の不思議さについて は、心を 動 かされてい た。 こ の ことが 、電波に関す る仕事を 長い間続けら れて来たもとになって い ると 思う。   会社でまず与えられた仕 事は、 マイクロ波 の受信機に用いら れる周波数変換器 ( ミ キサ ) の動作解析であ った。 当時はマイクロ波 を増幅で きるトランジスタがな かった の で、ミキサの雑音指 数をいかに して下げるかが課題であった 。 そのた めの一 つの要 素は 変換損失を 少なくすることである。ミキサダイオードにおける局 部発振 信号 に対   する大 信号解析を 、 当 時の ディジタル計算機を用いて 行った。 非線 形回路における大 信号と小信号が存 在することによる周 波数変換の動作が理 解でき て嬉 しかっ た 。その後の マイクロ波トランジスタの出現によって、このような 成果の実用的な価値は無く なっている。 次の仕事は、導波管接合サー キュレータの電磁界解析に よる設 計法の 確立であ った。 導波管内に置かれたフ ェライトの透磁率は、非対称なテンソル に なる。 これが 、 サー   キュレータの通 過特性の非可逆性につな がっているこ とは、物 理の問題 としても興味 があっ た。帯域特性 を 改 善するた めには、散乱行列 (S - パラメータ ) の固 有励 振ベ クトルに対する 応 答である固 有値の振る舞い を調べることが 重要 である 。電 磁界の解 析を行 った

映画 「大いなる西部」

録画していた( NHK BS 12 月 31 日放送)この映画を年明けに観た。これが有名な西部劇であることは知っていた。確かに良い映画であった。グレゴリーペック(主演)が東部から、婚約者を訪ねてくる場面から始まる。筋書きは省略する。その他に、婚約者の父の牧場主、その牧童頭(チャールトンヘストン)、婚約者の女友達(先生、祖父は皆から尊敬されていた牧場主で今は廃業)、悪党(と思わせる)の牧場主とそのダメ息子が主な登場人物である(母親が一人も登場しない)。 面白さの一因として、ドンデン返し(ただし、控えめで巧妙な)があると私は思う。そこに至る過程において、男の勇気とは何か、紳士はどうあるべきか、愚かさと本質を見抜く賢さとの対比、おきまりの若い男女の感情のからみ、がうまく表現されている。脚本がよくできている証であろう。このような筋書きであれば、別に西部劇仕立てでなく、現代にもに十分通じる。それが名作と呼ばれる所以であろう。 字幕付きであるから、英語も耳から入ってくる。あまり聞き取れなかったけれども、クロール( crawl )という単語がはっきり分かったのは嬉しかった。私がこのブログを始めた頃、検索ロボットにかかりやすくする方法を調べている時、この単語が出てきて、その意味が十分理解できなかったからである。英語の辞書で調べて、這いつくばって動く様子を表すことはそのとき知っていた。悪党役の父が息子に怒鳴りつけたときの単語がこれであり、その状況が現れた。 話のドンデン返しをはっきりと理解したのは、最後に表示された、役者の順番である。主演の次には、婚約者の女友達、牧童頭、悪党牧場主が続き、婚約者とその父親はその後であったからである。ちなみに、悪党牧場主は、助演男優賞をもらっているそうだ。グレゴリーペックは、「ローマの休日」でオードリーヘップバーンと共演しているのを見たので知っていた。最後に彼が結ばれる(と思わせる)相手は、オードリーヘップバーンに似ていると後で気がついた。特に、目玉が大きいところなど。 後日譚 見終わってから、内容を確認するためネットで検索した。そこでは、原題は、「 The big country 」とある。私はこの記事が間違っていると思った。私の頭の中には、「 The great country 」が記憶されていたからである。念