確定申告と個人番号
久しぶりに税務署に確定申告に行った。娘の申告について行ったのである。 10 時前に着いて、長い列に驚いた。医療費控除とそれ以外の申請で、まず二手に分けられた。我々の順番は 100 番ぐらい後であった。待つこと 50 分ぐらいで、担当者( 10 数人いた)のもとに呼ばれた。若い女性で、立ったまま、 2 組の申請者を同時並行でテキパキと処理してくれた。終わったら、自分で電子申告することを知らされ、とまどった。入り口で、別れた列に合流してから、電子申告の ID とパスワードが記された IC カードを渡された。 それからがまた大変であった。電子入力方法の違いで、 3 列の一つを選ばされる。一つは、係員が 1 対 1 で応対する列であり、 2 時間待ちと告げられた。残りは、ノートパソコンを使う列と、スマホで入力する列である。これらには、係員が巡回で相談にのる。我々はパソコンの列に並んだ。順番待ちの間にあちこちを観察した。年寄りが多く、入力に悪戦苦闘している。昔は紙の申請書に担当者が記入してくれていたので、楽であった。ここでも、 1 時間ほどかかった。確定申告には、本人も含めて、世帯員全員の個人番号を入力しなければならなかった。 申告が済んでから考えた。電子申告と個人番号が究極の税捕捉手段であると。財務省が目論んでいたのは、これであった。個人カード取得が遅れており、税金の無駄使いのように新聞に書かれていたことを覚えている。税徴収の立場からすれば、このカードの取得などはどうでも良い話だ。 高額収入者が、税金を逃れなく納めてくれて、その金が、収入格差の是正に回ってくれれば、これにこしたことはない。個人番号付与によって、税捕捉率がどれほど改善したかを知りたいところである。