映画 「大いなる西部」


録画していた(NHK BS 1231日放送)この映画を年明けに観た。これが有名な西部劇であることは知っていた。確かに良い映画であった。グレゴリーペック(主演)が東部から、婚約者を訪ねてくる場面から始まる。筋書きは省略する。その他に、婚約者の父の牧場主、その牧童頭(チャールトンヘストン)、婚約者の女友達(先生、祖父は皆から尊敬されていた牧場主で今は廃業)、悪党(と思わせる)の牧場主とそのダメ息子が主な登場人物である(母親が一人も登場しない)。

面白さの一因として、ドンデン返し(ただし、控えめで巧妙な)があると私は思う。そこに至る過程において、男の勇気とは何か、紳士はどうあるべきか、愚かさと本質を見抜く賢さとの対比、おきまりの若い男女の感情のからみ、がうまく表現されている。脚本がよくできている証であろう。このような筋書きであれば、別に西部劇仕立てでなく、現代にもに十分通じる。それが名作と呼ばれる所以であろう。

字幕付きであるから、英語も耳から入ってくる。あまり聞き取れなかったけれども、クロール(crawl)という単語がはっきり分かったのは嬉しかった。私がこのブログを始めた頃、検索ロボットにかかりやすくする方法を調べている時、この単語が出てきて、その意味が十分理解できなかったからである。英語の辞書で調べて、這いつくばって動く様子を表すことはそのとき知っていた。悪党役の父が息子に怒鳴りつけたときの単語がこれであり、その状況が現れた。

話のドンデン返しをはっきりと理解したのは、最後に表示された、役者の順番である。主演の次には、婚約者の女友達、牧童頭、悪党牧場主が続き、婚約者とその父親はその後であったからである。ちなみに、悪党牧場主は、助演男優賞をもらっているそうだ。グレゴリーペックは、「ローマの休日」でオードリーヘップバーンと共演しているのを見たので知っていた。最後に彼が結ばれる(と思わせる)相手は、オードリーヘップバーンに似ていると後で気がついた。特に、目玉が大きいところなど。

後日譚 見終わってから、内容を確認するためネットで検索した。そこでは、原題は、「The big country」とある。私はこの記事が間違っていると思った。私の頭の中には、「The great country」が記憶されていたからである。念のため、録画を確認してみたら、私の間違いに気づかされた。私の頭の中では、「大いなる」と「big」がうまくつながっていないせいであろう。

このブログを書くために、牧童頭を演じている男の名前(そのとき、私はシルベスタースタローンと思っていた)を確認しようとして、彼が出ている場面で家内を呼んだ(家内はこの映画を見ていない。よっぽどのことでないと、彼女は私と映画を一緒にみない。私が途中であれこれ言うのに耐えられないそうだ)。彼女がきっぱり言うには、「この男はシルベスタースタローンでありません」。役者の名前が出てくる最後の場面に、スキップ早送りで行こうとして、録画の最後まで行くので、手こずった。結局、チャールトンヘストンであった。それから、何時間後のことである。家内が思い出したように私に言った。「あなたは映画を見終わってすぐに、チャールトンヘストンが出ていたと言ったわよ。私が、ああ、ベンハーに出ていた人だねと答えたのにね」。二人とも、老人ボケの入り口を過ぎたようだ。

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