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数学論文投稿 (電子情報通信学会 9度目の拒絶と10回目の投稿)

9回目の投稿も落とされました。査読が終わってから4か月になるので、通知がこないので、何が起こってい るのか気になっていました。編集幹事団が苦慮していたのかもしれない。再び査読に戻った方が特に厳しいコメントを出してきたので、これに対処するため、数学の専門家に一度添削してもらえとの要求です。この査読者のコメントには、納得がいかないところがほとんどなので(もう一人も同様)、逐一反論を書きました。ほとんど終息したので、今、寝かせているところです。興味のある方は、書き直した 原稿 、 編集者 、 査読者A 、 査読者Bへの返信 を読んでください。  数学の専門家の添削を受けるために、Elsevier 社の論文添削サービスを受ける予定です。専門分野(数学)のPh D(博士)が読んで、英語のみならず論文の校正まで、添削してくれるので、心強いです。ただし、料金が10万円ぐらいかかるのが年金生活者には辛い。   編集者への返事の最後の部分を貼り付けておきます。 E9  この論文のそもそもの発端は、前にも書いたように高橋陽一郎氏との出会いから始まる。 30 年以上も前の一晩の酒の席であったけれど、彼との数学談義は刺激的だった。その時一緒だった T 教授を介して、私のアイデアのメモを FAX で送って助言を依頼した。彼は、「証明が破綻している」と書いたのちに、「その問題は解決している。初等的に扱うためには、・・・すれば良い」と助言してくれた (E8, (8)) 。私の証明は矛盾していないと信じていたので、電子情報通信学会に [5] として投稿した。もし彼が存命であれば、あるいは彼の助言を書いた FAX を紛失しなければ、このように何度も落とされることはなかったはずだ。さらには、彼の意見を素直に聞いておれば、もしかして、彼と共著で日本数学会の論文誌に投稿できたかもしれない。定かではないけど、彼の助言の中には、「優収束定理」「 support ( 台 ) 」「極限」などの単語があったような気がする。「優収束定理」は別にして、「 support ( 台 ) 」「極限」は私の手法にもろに出てくる。今更の負け惜しみに聞こえるけど、論文を通してもらいたい一心で、再びここに書かせてもらいます。彼との議論がこの論文の発端になったことを謝辞に書き加えました。さらに

福岡マラソン

  11 月 12 日 ( 日 ) の福岡マラソンの応援に行った。九大電気の同級生が出場するので、誘いがかかっていた。終ってからの慰労飲み会も計画され て いたので断る理由が ない 。出走の E 君は、あちこちのマラソン大会に出ていたようだ。別府と大分の間を走るマラソンでは、 10 年以上前から走っており、同級生仲間が応援に出て、終ってから フグ 料理を楽しんでいたことは知っていたものの、私は参加したことがなかった。この別府大分マラソンは、本格的なもので、出場資格は、 3 時間半の記録保持者だったと聞いている。私は今回の福岡マラソンを有名な選手が出場する大会だとばかり思っていた。例年のコースではなく、福岡から出発して、糸島半島へ到る片道コースだと知って違和感を持っていた。後で聞いたところ、コースは、坂を登る九大伊都キャンパスの中まで行ったのち、引き返す部分もある。本格マラソン では こんな設定はないはずだ。   最初の応援場所である、 JR 筑肥線の今宿駅に向う途中の電車の隣りの席に女性とその息子が座った。マラソンの応援グッズを持っている。そのうち、彼女がマラソンのパンフレットをカバンから取り出して見始めた。私は友人の応援に行っている旨を告げてから、友人の名前が出ているはずだと話した。見せてもらおうと思ったが、各簿には 1 万名以上   が載っており、何らの規則性もないので探すのは無理だった。実は彼女の夫が走っており、スマホを取り出してみせた。   走っている地点が地図に示されており、出場番号を打ち込むと見れるアプリソフトがあったのだ。経過時間も書かれている。彼女とずっとしゃべっている間に、今回のマラソン大会は、有名な大会 ( 福岡国際マラソン ) ではなく、   市民が応募して走るものだと分った。 79 才になる私の友人が出ているのはそのためだったのだ。彼女らも、今宿駅前で降りた。   友人たちとの待ち合わせ予定時刻よりもずいぶん早く着いたので、マラソンコースまで先に行って、選手が次々に走ってくるのをながめた。直角に折れ曲がるコース地点   だったので、選手 1 人 1 人がよく見えた。なるほど市民マラソンの奮囲気である。けわしい顔で走る者、応援に手を振って応える者、ぬいぐるみ ( スーパーマリオ )  を

キジの恩返し

  10 月下旬の 10 日間、五島(奈留島)の実家に行った。古い原付バイクに 乗って、自炊用食品の買い出しへ町へ行く途中の山道にさしかかるところに   、軽トラックが停っていた。私の従弟が少し山に入ったところで、畑を作っている。   何か野菜を分けてもらおうと、山道に入ったところで、急に鳥の暴れる羽音がした。びっくりして 見る とイノシシのワナ ( 檻 ) にキジ(雉)が何羽もかかっている。従弟がいる畑まで急いでかけ上がり、キジの話をした。 2~3 時間前に彼が来たときには居なかった、と言う。その後、集団でワナにかかったものであろう。     私が「よし、今日は 1 羽をもらって、キジ鍋にしょう」と言う。従弟は   乗り気でない。キジを捌いたことがないと言う。なにたいしたことはない。   ニワトリと同じように、毛をむしって、うぶ毛を藁火で燃やして、首をハネれれば 良いだけだと私が言う。市役所 ( 実はその下受け人 ) が見廻りに来る前   に 1 羽だけとって、他は逃がそうと決めた。問題はどのようにして、捕るかだ。幸いに、網と大型のザルが有る。入口を少し上げて、そこに、網を張っておき、出て来たら、網の上からザルをかぶせる作戦を立てた。   よく見ると、雄が 3 羽メスが 3 羽 いる。 3 組のつがいが一緒につかまったと思った。その中で雄の 1 羽だけが少しだけ大きい。   これ に狙いを定めた。出口に網をめぐらしてから、私が外から奥に行って追い立てる。   キジどもは、皆、いっせいに暴れ出す。鉄製の檻の柱の間に首をつっ込んで逃げようするも無理だ。そのうち、狙った雄が出口へ行った。行ったぞ、網を張れと声をかける。そいつが網をかいくぐって逃げたのは一瞬の間である。雄はまだ 2 羽居る。今度は、より慎重に追い立てる。網をしっかり踏ん張れと指示する。雄 2 羽が一緒に逃げてしまったのもあっと言う間であった。ここで、 2 人とも諦めて   、残りのメスを逃がしてやった。     従弟は私より、くやしがってはいなかったように見えた。なにせ、キジ鍋   に乗り気でなかったのだから。ワナの構造を調べた。エサは トウモロコシであった。鳥はトウモロコシが好きなはずだ。食べに入った   。皆でついばんでいる間に、入口の柵

J.ヒッケル、「資本主義の次に来る世界」(東洋経済)

  J. ヒッケル、「資本主義の次に来る世界」 ( 東洋経済 )   1920 年代に、アメリカの GE( ゼネラル・エレクトリック ) を中心とした電球メーカが白熱電球の製造・販売に関してカルテル ( 企業連合 ) を結んだことを知っている人は少ないであろう。これは、この本の第5章に書いてある。平均で約 2500 時間だった白熱電球の寿命を 1000 時間以下に短縮する協定を結んだのだ。効果は抜群である。売上げと利益が急増した。 気になったので、参照文献 (M.Krajewski,The Great Lightbulb Conspiracy, IEEE Spectrum,2014) に当ってみた。 GE の他に、 OSRAM ( ドイツ ) 、イギリス、フランス、東京電機 ( 東芝の前身 ) などが参加している。この事件は、映画にもなっている (Wikipedia) 。 フィラメントをタングステン金属線で作り、アルゴンガスを封入した当時の白熱電球の特許は GE( エジソンが創立した ) が持っていた。企業がより高い利益を求めるために、このようなカルテルを結ぶことは古くから行われていた。資本主義の発展とともに、その影響が大きくなった。そこで、カルテルは法律で規制されるようになった。 寿命をわざと短くするのは、計画的陳化と呼ばれる手法の 1 つである。この手法は、もし、ある企業が独占的競争力を持っている場合には、他社を巻き込んだカルテルを必要としない。例えば、ナイロンストッキング、フォード社の自動車、アップルの Ipod などが知られている。最近のスマホは電池を交換できないので、電池が故障したら端末全体を買換えさせられる。 カルテルないし計画的陳腐化は、ひたすら資本の増殖をめざす資本主義の規範に従ったものである。ただし、これらは地球の資源を無駄に消費することにつながる。 この本の言いたいことは、資本主義はこのままでは、立ち行かなくなることである。全世界、特に、先進国における資源・エネルギーのあまりにも大きい無駄使いで、地球が壊れてしまうと言うものだ。このような主張は、これまで何度もなされてきた。ただし、この本の著者の主張は、他のものに比べてより説得的に、私には思え