ヨシズ日避の改良製作

 


九州では今年の梅雨明けがいつもより3週間は早かった。例年、梅雨明けの後には、日避けを作る。南面の部屋が4つあるので、そこそこの手間である。座敷間の日よけは下がり藤の棚が果たしてくれる。居間の方には、洗濯物干し台のアクリル屋根があるので少しは和らぐ。これまでは、念を入れて、薄い日よけシートをその上にかけていた。離れの和室の方には、ヨシズで日よけを作っていた。食堂には、朝日よけの東側と、南側に、スダレを斜めに張って対応していた。歳のせいか、今年はどうもやる気がしない。言い訳をすれば、今年導入した太陽光発電のおかげで電気代を気にしないで、早朝からエアコンで1階全体を冷房していることもある。

 

日よけは夏の景観としても心地よい。それで、一念発起で食堂の南面のみに、ヨシズの日よけを置くことにした。去年、離れの和室用に使っていたものをそのまま使える。組み立ててみると、どうも安定しない。すだれと違いずっと重い。しかも、悪いことに、窓の外は引き戸雨戸ではなくシャッターであるので、ヨシズをシャッター格納屋根に固定することが難しい。スダレの時に使っていたフック付きの強力マグネット4個では、ヨシズに引っ張られて、もたない。支柱の傾斜角を変えると、支柱とヨシズの取り付け構造用の理由で、これまた安定しない。離れの和室の雨戸は引き戸であったのと、反対側には雨どいの固定金具があったので問題なかった。

 

一晩寝ながら、改良案を練った。歳を取っても問題解決案をひねり出す能力はさほど衰えない。時間がいくらでもあるので楽しい。問題の本質は、ヨシズの家側の端をどのようにして、しっかり固定するかである。例によって、最初はうまい案が出ない。ここで、発想の転換をした。取り付けを頑丈にしなくて済む方法がないかと考えたのである。あとは簡単である。反対側の支柱をしっかりとさせれば良いのだ。家側のヨシズの端は磁石付きのフックで軽く止め、うきあがりを防ぐためにワイヤー線で地面方向に引っ張れば良い。

 

出来上がった作品を写真で示す。鉄パイプ支柱(農業用の、ビニール被覆した鉄パイプ)を合計4本に増やして、各組を逆さV字型にして、地面につきたてる。そして、別のパイプに縛ったヨシズを受ける。これで家の直角方向は安定し、家側の端の取り付け問題が解消される。平行方向は、ビニール被覆電線を対角線に張って対処する。これは、以前から使っている技法である。写真をよく見て欲しい。ヨシズを鉄パイプに縛りつけたのち、パイプの端を水道用の直角3分岐(チーズと呼んでいる。Tee’s から来ているかも。水道用の部品の名前は英語圏から来ているようだ。寸法もインチが今でも通用している)を使って受けている。これの利点はパイプと支柱の角度を自由に変えられることだ。

 このヨシズは昨年買い換えたものだ。竹状のヨシズと、これを編んでいるシュロ縄が太陽光によって劣化する。今年はその対策として、日焼け止めの黒色塗料を太陽面に塗布した。効果を期待している。

 

どこまでの風に耐えるか楽しみである。台風を待っている。

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