以前 のブログに書いた数学論文投稿に関して、返事が来ました。案じていた残念な結果です。案じていたとは、別のブログで示した「絶対可積分でない関数のフーリエ変換」のまえがきに書いた部分、「 私は数学の学会誌に投稿すべきだったのかもしれない。ただし、記述が数学的に不正確で、論文の可否の判断がつかないとして、拒絶されたことだろう」の部分である。下記に示すように、論文が否であることは、中身を精査することなく、パッと見て判断されたようです。 Dear Professor Akaiwa, Thank you for allowing us to consider your manuscript, ” The Fourier transform of not absolutely-integrable functions” for publication in the Journal of the Mathematical Society of Japan. We do not have a full referee report, but quick opinions gathered suggest that it would be difficult to convince the full editorial board to accept the article. Our journal's very strict standards force the editors to be extremely selective among competing articles. Therefore, rather than begin a refereeing process that could take months, I am returning your manuscript to you now. 拒絶の理由が何も述べられていないのは、せっかく投稿した意味がない。落とされるとしても、専門家の意見を聞きたかったのですから。その後、二人の知人に、いきさつと意見を求めたところ、次のような返事が来ましたので紹介します...
海運関係の仕事についている知人から相談を受けた。コンテナに貨物を積み込んだときに、重心がどこになるかを計算で求めたいと言う。コンテナを高く積んだ貨物船が沖を通るのを何度か見たことがある。重心が偏っていると、船が傾いて転覆する恐れがあるので、これは重要な問題である。会社で使っている計算ソフトではコンテナの重量を加味していないので、明らかに間違いがあると言った。説明を聞いて、すぐにその指摘は正しいと分かった。そこで、簡単にモデル化して計算した結果を渡していた。高校 ( 中学 ) の物理の問題としても、初歩的なものである。その後、もっと簡単に答えが出せることに気がついた。ここでは、そのいきさつと、計算で求めた重心位置を、測定で検証する方法を説明する。図を描くのは煩わしいので、言葉と数式のみを用いることにする。 立方体であるコンテナを、重さが同じの細長い板で近似する。幅は狭いので、長手方向のみを考え、 1 次元の問題に簡略化する。この板の一方の端(左側)の位置を原点とする座標 x を考える。板の重さを w 1 、長さを L とする。この板の上に、合計で N -1 個の貨物を置くものとする。それぞれの貨物の重さと、重心位置 ( 板の上の ) を、 w n と x n ( n =2, 3, ・・ N ) とする。 求めるべき全体の重心位置を x c と表す。重心位置でコンテナ全体を支えると、左右が釣り合う。物理的には左右のモーメントが同じになると表現される。 先に求めた計算法は、板を重心の右と左に分けて考え 、右側の重心 x R =( L - x c ) /2 と、左側の重心 x L = x c /2 として、モーメントの釣り合いを計算していた。やってみると、途中で 2 次式が現れるので戸惑う。しかし、 2 次の部分は打ち消す結果になるので安心する。結果を示せば、 x c =( w 1 L /2+ w 2 x 2 , ・・ + w N x N )/ ( w 1 + w 2 , ・・ + w N ) となる。全体の重さを W = w 1 + w 2 , ・・ + w N とおけば、 ...
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