昨夜の怖い夢とその解釈

九大の電気系教務室とおぼしき部屋へ入って行った。気にかかることがあるので確かめに来たのである。単位の取得状況のことだ。数名の係員がいた。皆、あまりやる気がないように見え、そのうちの1人は机にうつぶせして寝ていた。私は自分がまだ取得していない教科目の単位があるようなので確認してくれと頼んだ。少しして紙に書き出してくれた。驚くべきことに10科目くらいも落としている。1番上にあるのは息子の指導教官の講義科目である。その他は、はっきりしなかった。私は「これはすべて必修科目か」と問う。係員が「そうだ」と答える。こんな状況になるまでなぜ知らせてくれなかったかと相手に詰め寄る。九工大では、単位取得がおもわしくない生徒にはその旨、学科長が手紙を出して注意を促していたと言って制度のまずさをなじる。また、すべて必修科目にするのはおかしいのではないかとも言った。九工大では必修、選択必修 (指定された科目からいくつか選ぶ)と選択科目が用意されたていたと、さらに付け加えた。


そうこうしているうちに、主任と思える若い元気な男が部屋に帰ってきた。その男に向かって言った。「私が単位をこんなに落としていたのに、今、教授として働いている。この事実がわかったので私は仕事を辞めなければならなくなると思う」。彼は答える。「今度の教授会にかけられて、赤岩先生は辞めさせられることになるでしょう」。ここで夢が覚めた。


この夢の解釈を自分なりにしてみたい。単位を落としたままにしておいて、卒業が近くになって慌てている夢をこれまで何度も見た。たいてい、何かに行き詰まっている時期に多い。最近、問題となっているのは、数学の論文である。これのいきさつについては、ブログに何回か書いた。電子情報通信学会に出して拒絶された論文を書き直した原稿を、以前から指導していただいていた九大数学科の先生に送って意見を求めた。前と同様にボロクソの見解である。その意見に反論したところまで書いてある。その後、私が九大で教えていた頃にいちどお会いしたことがある、工学部の学生にフーリエ変換などの講義を行っていた、応用理学の所属で数学の専門家Y先生 (退職後は久留米大付設高校の校長を務められた。私より1つ上か) に、運良く連絡がつき、親切にメールで論文の指導をしていただいている。お互い時間があるので、まるで若いときの恋文の交換を楽しんでいるようだと私は勝手に思っている。


これまでのやりとりにより、私の理解はだいぶ深まった。フーリエ変換が成立するための十分条件は、10個ほど示されている (岩波数学辞典) 。必要十分条件も書かれているものの、関数そのものの性質を直接的には表現しないで積分の形で示しているので、その意味はつかみづらい。私の夢判断は、私が落とした科目はこれらの十分条件に対応したものだろうと言うものだ。これらを今まで十分に精査していなかったからである。私の論文では、うかつにも1つの十分条件 (絶対可積分) だけを書いていた。これだけでは足りていないことがわかったのである。その点で、私が指導いただいた九大の数学科の先生方 (最低で4名、不明の2名が別人であれば6) の意見は正しかった (ただしこれはつい最近になって指摘された)。ただし、この点は論文の致命傷にならない。絶対可積分性が必要である事は間違いない。十分でなかっただけだ。私の論文の趣旨は (無限に続く三角関数を初等的に扱うために) 絶対可積分条件を外すことだけにあるからだ。


夢の中の教務事務室にいた人々は、私がこれまで助言を求めた数学の専門家 (最低でも7) を表しているのではなかろうか。寝ていた人は助言を一切くれなかった人、最後に現れた元気の良い人はY先生を表しているように解釈できる。


数学の論文については、頭の中で疑問点が、特に関数の有界変動の条件に関してのところが、解消したと、今のところ思っている。しかし、このような事は毎度のことである。カミさんに言わせるとゴルフの開眼と同じく、今度の数学論文でも何度も聞かされたそうだ。ただし、今度だけは本当かもしれない。夢にまで見たのであるから。


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