9の倍数の不思議な性質


東京に転勤(出向)していた息子一家の社宅に、一昨年、泊めてもらった時の出来事である。孫娘(当時小学2年)が、私に、掛け算の九九の九の段のことで質問してきた。掛け算の結果の一の位の数と、十の位の数を足すと全て9になるのはどうしてかというのである。確かに、9×2=189×3=279×4=36、となるので、言っていることは正しい。おもしろいことに気がついたねと褒めたら、実はママが言い出したと答えた。私は、しばらく考えたが答えられなかった。ゆっくり考えるから時間をくれと言い、その晩は寝た。明け方に、布団の中でいろいろ考えた結果、式を使うことで分かった。

n1から9までの整数とする。

9×n = (10-1)×n = 10 n n =( n-1)×10+10- n

と変形することで、説明できる。ママはすぐに理解してくれた。ただし、孫娘には無理である。そこで、9×1= 9 から始まって、一の位の数は、1つずつ減るのに対して、十の位の数は1つずつ増えるから、いつも足したら9になると説明した。

ママも孫娘も「じいちゃんはすごい」と褒めてくれた。私は言った。「偉いのはママだよ。算数は問題を解くよりも面白い問題を見つけることが大事だよ」と。

以上のことを、最近、ブログに載せようとしているうちに、n 10以上になるとどうなるかを確かめてみた。一の位、十の位、百の位の数を足すと、たいていの場合、足すと9になる。例外は、n = 11, 22, などの場合である。ただし、9にならない場合でも、9で割り切れる数になる。

一昨日、孫息子の誕生日の祝いを言うのに電話したおり、息子嫁(ママ)に、このことを話した。そしたら、またも彼女は、11×9 = 99 の時に、十の位と一の位を足すと18なる。そして、もう一度これをやると9になるといってきた。我々、3人(孫娘はどれほど分かったのか疑問)は、またの不思議に驚いた。

例を挙げておこう。
987654321×9=8888888889

各位の数を足すと81である。81の十の位と一の位を足すと9になる。次の例でも同様である。
935624×9=8420616

電卓でいろいろな数で計算しても、今まで、全てが同じ結果になっている。ひょっとすると全ての整数について、同じ結果になるのかもしれない。任意の整数の10進数表記での、9という数の性質が絡んでいるのかもしれない。私には、証明できそうにない。どなたか、分かったら教えて欲しい。

コメント

このブログの人気の投稿

数学論文投稿 (電子情報通信学会 9度目の拒絶と10回目の投稿)

日本数学会への論文投稿(続き)

数学論文投稿(電子情報通信学会 8度目の拒絶と9度目の投稿)